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斧 焚刀(タクト)
  • 斧 焚刀(タクト)

    納品まで2ー4カ月ほど頂きます。

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    コンセプト

    キャンプの幾つかある醍醐味の最大のものが、焚き火、薪ストーブ。

    薪を割るという行為には、ストイックな求道性さえ伴うであろう。

    薪の形を見極め、筋を見つけ、節を避け、トンっと斧を小さく振り落とし、トントンと叩いていく。そして、割れる。

    日本でのキャンプにふさわしく、所有し使う誇りをもたらし、自分だけの他の人とは異なる道具であること。

    自分だけの他の人とは異なる斧、日本の誇りを込めた斧になりました。

    Hand Made in Japan

     

     

    名前の由来

    焚き火のための刀、焚刀です。タクトと呼びます。

    ファイヤーオーケストラなどを指揮する指揮棒=タクトでもあります。

     

     

    商品開発の考え方と基本仕様

    1)刃

     商品紹介の写真のうち、刃が2枚、薪と一緒に並んでいる写真がります。 右側が、キャンプオンパレードの刃。真ん中はグレンスフォッシュ社のハンドハチェットやワイルドライフに使われる刃。左の薪は、長さ18センチ。

    キャンプでは、大きな丸太を割るわけではない。大きな刃より、ちゃんと扱える刃。 グレンスフォッシュぐらいの大きさで、もう少しだけ重いもの。

    キャンプオンパレードだから、和斧の作り方に拘りました。 ただ、和斧って難しい。

    考え続けた一つ目のポイントは産地、作り手。 日本の刃物の産地というと、有名なのは、岐阜の関とか堺とか。岐阜の関は、斎藤道三の国盗りで重要な役割を果たしていますね。

    ただ、斧って、本来は農作業用の頑丈な分厚いもの。そのジャンルで有名なのは土佐です。土佐刃物です。土佐刃物は一つずつ手で打つ。自由鍛造と言われる作り方です。安土桃山時代まで遡る歴史を持ちます。よく日本刀の作り方と言われるものです。

    そう、この刃は、土佐の斧鍛冶の手によるものです。ただ、もう土佐でも斧鍛冶は殆どいません。一つずつ、鋼を鉄でくるみながら、手で叩いて鍛えます。大量生産は出来ません。

    斧鍛冶と議論しながら、試作を繰り返しました。そして、熱い火の中から生まれました。

    考え続けた二つ目のポイントが刃の形状。商品紹介の写真のグレンスフォッシュ社のワイルドライフ、ハンドハチェットに使われている刃の形状と比べてください。 上から形状をとらえました。

    私は色々な斧に、ちょっとずつ不満がありました。

    和斧は、木にスッと入り、耐久性もある。針葉樹を、スッと割るには最適。和斧にも、色々な形があるけど、特に吉野杉を割るためのような形は、本当に細く美しい。だけど、実はキャンプを少しして、薪ストーブなども使い始めると、広葉樹の薪も使うようになる。そうすると、針葉樹みたいには、パッと割れてくれない。節などあると、もう難しい。

    洋斧は、和斧に比べると、太い。だから、広葉樹とかでも、叩き込んでいくと、その太い部分が、木を広げて裂いていく。ヨーロッパには広葉樹が多いから、そのような発展をしてきたんだろう。だけど、和斧に比べると、刃先が直ぐになまくらになってしまうし、耐久性もない。

    我々のキャンプで使いやすいように、和斧の切れ味・耐久性と、洋斧の広葉樹に対する強さを兼ね備えたものは作れないものか。

    土佐の自由鍛造という作り方だからこそ出来た、ゼロから作る形。 和斧なんだけど、太い刃を作りました。 洋斧に比べたら、切れ味はいいので、より大胆に太くできます。 和斧ならではの鋭い刃先で、木にパッと食い込む。ブンっと振り回さなくても、カツっと少し食い込ませればいい。針葉樹だったら、それだけでもう割れていくかも。

    刃のお尻には、鋼をつけました。少し食い込んだ、この斧の刃のお尻をハンマーで、トントンと叩けば、刃の太い部分が、木の割れ目を広げ、広葉樹でも裂いていきます。

    斧をブンっと振り回すのは、実はなかなか上級者の技です。 キャンプなんだから、毎日、木を割るわけではない。体重の乗せ方も、そこまでは習熟できません。 それでも使いやすいように。 鋼を鉄で包む和斧の本格的な作り、自由鍛造という高度な技だから出来る洋斧の良いところを取り入れた刃の形状。

     

    2)柄

     柄は、硬く耐久性の高いオリーブを使いました。

    地中海では、器、柄などに使われるオリーブの木。オリーブオイルを採る大切なオリーブは地中海沿岸では、何十年、百年以上も樹齢を重ねます。そして、役目を終えると、大切なオリーブの木は、厳重に管理された上で、加工されて使われます。非常に密度が高く硬いのが特徴です。堅牢で、長持ちし耐水性も高い。

    キャンプオンパレードの斧の柄は、このオリーブを使います。それも日本の、小豆島のオリーブを。

    オリーブの木は、非常に硬いため、加工の手間がかかります。また、日本のオリーブは、大きな大きな木はないため、板材はなく、一つ一つの枝から削り出していかないといけません。チェンソーと斧と鋸で一本ずつコツコツと削り出していきます。硬い節だとチェンソーが焼け付くこともあります。ただ、その苦労の結果、美しい木目が現れます。

    既存の斧に、オリーブの柄がないのも当たり前です。手間がかかるだけではなく、一つ一つの枝を見て、一つ一つの形を削り出していきますから。

    この柄の形を整え、仕上げていくのは漆作家の齊藤さんです。金沢で修行をし、小豆島でオリーブの木と出会い、今は会津で漆塗りの承継をしています。そして、自身が斧を使いながら木材を加工する作家です。彼が一つずつ重量バランスを仕上げていきます。

    木を読み解きながら1本ずつ全て異なる、同じものは無い柄になります。

    オリーブの木は、小豆島の高尾農園さんにご提供を頂きました。 2006年に始められてから、瞬く間に、パリやニューヨークのコンテストで1位をとる日本の至宝の一つである高尾農園さん。農薬を使わない農法を徹底していらっしゃいます。お一人で5haもの広さを切り盛りしていらっしゃいますが、今は、世界中からボランティアでも関わりたいと、手伝う人がくる存在にもなりました。この素晴らしい農園のオリーブの木を支えることを誇らしく思います。

     

    3)カバー

     最後に、キャンプオンパレード工房が、栃木レザーで刃のカバーを一つずつ作り、キャンプオンパレードのロゴを刻印します。上質な栃木レザーを使い、刃の微妙に異なる形を見ながら、一つ一つ丁寧に作り上げます。

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    洋斧の形状から学んだ土佐の和斧の刃。

    地中海では使われてきたオリーブを、ただ小豆島のオリーブにして日本古来の漆の技法で仕上げた柄。

    斧が初めての方だからこそ安全に使いやすく。使いなれた方には、なるほど、と思ってもらえる。

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    選択肢

    仕様をご注文いただき自分だけの作品を作り上げる斧になります。 お選びいただけるのは、以下の3種類です。

    ①柄の長さ  使い方、習熟度に応じて、3種類の長さを準備しました  

     小型斧(最も長い):枝払いから薪割り、彫刻まで使える上級者向けの長さです。小型の斧としては少し長めのサイズ。数本の斧のご経験のある方がお選びください。

     片手斧(中ぐらい):薪割りをメインに据えたバランスの良さが特徴の初心者から中級者向けの標準的な片手斧 。迷われたら、この大きさをお勧めいたします。

     マスコット斧(コンパクト):手にフィットし、薪割りやナイフがわりとしても使えるマスコット斧。見た目は、刃の大きさとのバランスがあいまって、非常に美しいです。 

     

     他社製品になりますが、グレンスフォッシュ社のアウトドアアックス、ワイルドライフ、ハンドハチェットがそれぞれの長さに該当をいたします。

     

    ②革  刃を守る革の色を3種類からお選びをいただけます。  

     黒、ネイビー、アーミーグリーン

     

    ③利き手  右利き、左利きのどちらか、ご指定ください。

    合計で18種類のバリエーションが存在します。

     

     

    オーダーのプロセス

    この斧は、刃も一つひとつ叩き出しています。柄も一つ一つ削り出し、漆を塗っては乾かし、漆を塗っては乾かして作っています。 月間で生産できる量は非常に限られています。

     

    斧の刃の手入れについて

    斧刃ですが、使用後は濡れている場合は錆びますので必ず水気を拭きとります。
    そして油を含ませた布やティッシュで拭いてあげることをお勧めをいたします。
    油は何でもよいです。
    錆たらやすります。

    欠けない限りの斧刃を研ぐ必要はないです。
    欠けた場合は、金剛砥石かキング砥石、もしくはサンダーかグラインダーで荒研ぎし、800から1000番の砥石で研ぐことをお勧めをいたします
    仕上げ砥石まであてる必要はないです。
    研いだあとは水気をとり、油で拭います。
    カービングに使われる方に限り仕上げ砥石まであてるべきです。

     

    斧が届いた時

    最初に、汚れ落しやコロナのためシンナーや高濃度アルコールで斧刃をふくと、保護塗装が剥がれ、斑になります。
    木を割ればすぐ保護塗装は落ちていきます。もしアルコールで拭いて斑になっても油で拭けば落ちます。

    また、斧の刃の表面の乱れみたいなもの・汚れみたいなものは、土佐の斧の伝統的な作り方に由来をする、わざとつけたものです。ぜひ、磨かないで、歴史を感じながらお使いをください。

    • 長くお使いをいただくために

      メンテナンスのサービスをしています

       

      1)柄

       削れてしまった、割れてしまった場合には、可能な限りの修復をします。漆で仕上げている柄です。摺り漆という技法があります。漆を使った修復技法です。柄を拝見した上で個別にお見積もりをいたします(2000円〜8000円程度)。

      2)刃

       砥石などで磨いてください。質の良い和包丁、日本刀などと同じく磨き直すことも承ります。1回3500円(税・送料別)になります。

       

      直接にキャンプオンパレードにご連絡ください。

    • 斧の刃を固定する楔について

      一般的には、手斧などでは、木の楔を使うのが多いかと思います。ただ、それは普通に手に入るそこまで硬くない木を使っているからになります。また、鉄の楔よりも木の楔の方が安いからというのも理由になります。

      ただ、オリーブは非常に硬い木のため、木の楔では、楔の方が負けてしまい用を足しません。従って、焚刀では鉄の楔を使います。この鉄の楔も、同じ土佐の斧鍛冶が作っております。

      硬く密度が高いオリーブは、楔を打つ時に空間の逃げる場所がなく、割れが生じることが往々にしてございますが、それは正常であるとご理解をください。小さな割れた木片が落ちることもないかと思います。

      小型斧や道具の楔打ちには、楔によって柄をふくらませて刃を固定するため木の硬度によって木が割れるや潰れる、のは当たり前という考え方があり、割れが起こるのは一般的な楔の打ち方ではあると思います。(特に鍛冶と関わってきた山人や木こりに多い考え方)

      木楔を使ったやり方が割れないのではなく、木をカットして予め仮の割れを作り、そこに木楔を打って割れも同時に埋めているというのが正しい表現になります。

      また、お使いのうちに、斧頭の弛みが発生するようであれば、楔を叩いてより押し込んでいただければと思います。

    価格¥23,500より
    在庫なし
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